赤岳・横岳・硫黄岳~五月晴れの南八ヶ岳周遊記~2014年5月



金曜夜に出発 16号バイパスはあいかわらずの大渋滞迷わず東名御殿場経由で一路八ヶ岳を目指します
東名に入ってからは目立った渋滞もなく、スムーズに美濃戸口に到着
美濃戸口から赤岳山荘までの林道は かなりの凸凹道ですので
4WD車でのご利用をオススメします
美濃戸高原ロッヂ ここから林道に入ります
翌朝天気予報どおり、快晴を予感させる朝です
結構行き当たりばったりなので、ルートも大雑把にスタート
まずは美濃戸から南沢で行者小屋を目指します 超スローペースでゆっくりゆっくり
2時間ほど歩いて、そろそろ行者小屋も近くなってきたかなあと思った頃
なんと目の前に氷瀑あらわる!アイスクライミングの予定はありませんが・・・(*_*;

行者小屋までにこんなところが???でも踏み跡はかなりしっかりといくつもあります
???ながらもそのまますすみます
そうすると徐々に傾斜が増していき、しまいにこれはどう考えても違うでしょ?
どうやら分岐を見落として そのまま沢を直進してしまい
阿弥陀からの支沢のルートに入ってしまっていたようです
引き返し始めると 同じように間違えて?登ってくる方が!よかった!と思い、相談!!
ですよね~といいつつ  二人して引き返して分岐の黄色テープを発見
ほどなくして無事行者小屋に到着しました無雪期なら間違えようのないルートですが、
今シーズンは雪が多く、行者小屋まで一直線!と思っていると
おそらくきれいな氷瀑が見えてきてしまいます  ご注意ください
行者小屋 本日は休業中
そうこうしながら行者小屋に到着 
行者小屋で休憩 さきほど迷ったところでお会いしたWさんが思いがけず同じ愛知県出身と判明!
意気投合して、同行させていただくことになりました
聞けばWさんも詳細なプランは決めていないということなので、
とりあえず文三郎尾根を登り、阿弥陀岳に登り、その後赤岳を目指すことに
そんなこんなで行者小屋を出発 いざ文三郎尾根へ
快晴の日差しを浴びながら、今度は順調にすすみます 雪の状態も悪くないようです
行者小屋から順調に高度を稼ぎます
赤岳西壁
文三郎尾根は、条件によっては上部がかなり凍結するようなのでかなり注意が必要ですが
今回はほどよい雪の状態で それほど危険も感じず尾根へ登り詰めました


ところが、雪よりも問題なのは風!
ときおり烈風が吹き、防風体勢をとらないといけないような風です
また阿弥陀岳直下の雪の状態もよくわからないので、
この風の中、阿弥陀岳登頂はかなり危険!ということで、
まずは心配のない赤岳をめざし、その後に判断することになりました。
白と青のコントラストが最高です












分岐から赤岳山頂に登り始めると岩陰に入るため、さっきまでの烈風がうそのようにおさまり、
ほぼ無風  快適な山頂までの登りです 霧氷が美しい!!
そして登ること30分無事、赤岳山頂に到着!快晴!360度の大展望です


なかでも南アルプスの美しさが目をひきます

北岳・甲斐駒ヶ岳・仙丈岳の御三方 そろい踏み
大好きな甲斐駒ヶ岳 女王仙丈岳 そして盟主北岳
特に仙丈岳の雪の多さが!日差しを浴びて 美しいのひとこと!!
北アルプスや中央アルプス、妙高、秩父、群馬の山々も一望です




山頂でひとしきり展望を楽しんだ後、この後の相談
どうやら明日もこのまま好天が期待できそうなので、今日はこのまま天空でまったりとすごし、
明日は、プチ縦走して横岳・硫黄岳をまわることに決定!
そうと決まれば、あとは美しい景色を飽きることなく堪能  贅沢な午後となりました

翌朝はご来光を眺めようと思っていたら、熟睡して朝寝坊
すっかり登った朝日を浴びながら、美味しく朝ごはんをいただきました
北岳・甲斐駒ヶ岳・仙丈が岳

小屋の方にルートの確認をしたところ
注意のいるポイントがいくつか
①やはり横岳周辺のトラバース
②赤岩の頭からの下りの雪量が多いため雪の状況によっては雪崩の危険性
③赤岳鉱泉までの樹林帯での道迷い
などに注意!とのことでした。


注意ポイントも頭に入ったところで、2日目スタート!
今日も予報通りの快晴!風も弱く快適な縦走が期待できそうです
赤岳頂上から地蔵の頭まで、危険個所はほとんどありません
ただし凍結箇所があるのでスリップにはくれぐれも注意してください
地蔵の頭をすぎ、いよいよこれから横岳までが、注意ポイント①です
日ノ岳の東斜面の雪面をトラバースする箇所がでてきました 雪の状態は大丈夫そう
斜度がきつく高度感がありますが、一歩一歩着実にアイゼン・ピッケルをきかせれば、
大丈夫!無事クリアー(^_-)-☆
本日の核心部 クリアー後に振り返って 
そしてこの次にあらわれたのが、本日の核心部!
鉾岳の西斜面のななめに下りながらのトラバースです
道は凍って青光りしてまるでスケートリンク 岩もせり出し、かぶっています
あとその岩も がばホールド無し  クサリも防護柵も全くなし!
かちかちの氷面でアイゼンが効きづらいので相当なスリルです。
たぶん足を滑らすとあっという間に何百メートルか真っ逆さまです
たぶん無雪期ならなんということのない場所(おそらくそれで、クサリなし・防護柵なし)ですが、
凍っている時期に行かれる方は、くれぐれも注意して通過してください。
相当なスリルを味わいながら、無事通過  その後もクサリ・ハシゴなど連続しますが、
さっきのクサリなしスケートリンクに比べるとはるかに安全です!
ほどなくして無事、横岳山頂に到達!ホッと一息です  ここらからも360度の大展望!
赤岳からとは角度も変わり、美しい山々のまた違った姿が楽しめます
小休憩のあと、横岳をあとにして硫黄岳を目指します
ここからは、アイゼンもはずし、快晴・無風のなか 快適な稜線歩きが楽しめました
途中途中で振り返るとさっきまで歩いてきた赤岳からの稜線が見渡せます
ゆっくり味わいながら硫黄岳山荘への下り、硫黄岳へのなだらかな登りをすすみます

そして広々とした硫黄岳山頂に到達!
気持ちのよい青空が広がり、なんという開放感!至福のひとときです!!
ずっと見ていても飽きない景色が見渡せます
ひとしきり、今回の山行最後の山頂を楽しんだあと 名残惜しいですが、下りに入ります
このあとが注意ポイント②赤岩の頭からの下りの雪面下りです
ただこの日はどうやら条件に恵まれ、雪の状態も悪くないようです
あせらず、ただし少し急いで?下ります(やっぱりちょっぴり全層雪崩が怖い!)
そして注意ポイント②をクリアー

赤岩の頭からの下り 条件によっては全層雪崩に注意
この後は樹林帯の下りがつづきます
ここから注意ポイント③途中確かに道迷いに注意が必要かと思われる箇所がいくつかありました
特に悪天の日には、十分な注意が必要かと思います
間違えそうなところでは、一旦立ち止まって、周囲を見渡します
しっかりとテープもはっていただけているので、順調に下り、スムーズに最後の沢渡りも完了
無事に赤岳鉱泉に降り立ちました!
降り立った赤岳鉱泉 半年ぶり

緊張感からも解放され、美味しいごはんもいただき、
今回の山旅を振り返りながらの素晴らしいひと時でした。
完璧な青空、残雪と新緑のコントラスト、沢の音・・・なにもかもが素晴らしいの一言でした

それにしても今回の山旅はソロ山行の予定でしたが、
思いがけず、Wさんと同行することになりました
ソロ山行に比べて、不安箇所も安心感をもって通過することができ、
山座同定などもとても楽しく、思い出深い山行になりました!!

山と皆さんに感謝!!

P.S.ぜひ今度は、今回行けなかった阿弥陀岳や権現岳、キレットなどにも
行きたいと思います

コースタイム
[注] 5月10日 5:00赤岳山荘P初ー南沢ー8:00行者小屋ー休憩ー9:30行者小屋発ー10:30赤岳阿弥陀分岐ー11:00赤岳山頂ー赤岳頂上小屋泊
5月11日 6:40赤岳頂上小屋発ー7:00地蔵の頭ー8:20横岳山頂ー9:20硫黄岳山頂ー休憩ー10:00赤岩の頭ー11:00赤岳鉱泉ー休憩ー12:00赤岳鉱泉発ー北沢ー13:20赤岳山荘P着
コース状況/
その他周辺情報 行きに南沢で行者小屋まで行きましたが、行者小屋まであと30分ぐらいのところで、沢伝いから左に入る必要がありましたが、踏み跡をたどり直進してしまいました。沢をしばらく直進すると氷瀑があらわれます。おそらく阿弥陀岳からの沢の一つかと思います。引き返して、行者小屋へ向かいましたが、積雪期は直進できてしまいますので、ご注意ください!行者小屋への分岐には黄色テープがあります。見落とさないようにしてください。

文三郎尾根は、条件によっては、かなり凍結のおそれ(特に上部)があり、注意が必要です。

赤岳~横岳間には、2か所ほど神経を使うトラバースがあります。特に横岳直前の西斜面のトラバース。下り&凍結&鎖なしのところがあります。アイゼンが効きづらく、岩がかぶっており、がばホールドもあまりないので特に注意してください。スリップすると大事故必至です。東斜面には雪面のトラバースで1箇所、滑落に注意する箇所がありました。

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