快晴!槍ヶ岳~西鎌尾根~双六・鏡平~新穂高2012年7月 絶景ルート[無雪期ピークハント・縦走]

2012年7月31日 槍ヶ岳と槍ヶ岳山荘
これまでの山行を少しずつでもまとめようと思い、今回は2012年7月30日~8月2日に終始快晴のもと、絶景を満喫し、思い出深い山行となった新穂高~槍ヶ岳~西鎌尾根~双六・鏡平~新穂高ルートスケールの大きな飛騨側絶景ルートのRECORDです。

槍ヶ岳への表玄関は信州側の上高地が一般的と言えますが、飛騨川の新穂高温泉を起点とした山旅も静寂な趣きがあり古くから登路がひらかれています。自家用車でのアクセスルートは関東からは信州側から飛騨側へ抜ける安房峠道路(安房トンネル)が開通して以降、格段にアクセスが早く楽になりました。



【第1日】7月31日 新穂高温泉から槍平小屋へ

新穂高温泉―白出沢出合―槍平小屋

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穂高平までゆるやかに登っていきます。
穂高平周辺は小広く牧場にもなっていて、
冬期の西穂高登山の基地にもなります。
右俣谷の水流から離れた林道は柳谷を渡り、少しの急坂を登れば白出小屋に着きます。
白出沢沿いに穂高岳山荘へ直登するコースを右に見送り、しばらくで滝谷出合です。

AM9:50 滝谷出合から ジャンダルム 上部岩壁群を見上げて 荘厳な眺めです
滝谷は上部に何本もの岩登りルートを持つ北アルプスでも代表的な険しい谷です。
谷を渡ると大正14年(1925)8月に滝谷を初登した藤木久三のレリーフがあります。

藤木九三(ふじき くぞう、1887年(明治20年)9月30日 - 1970年(昭和45年)12月11日)
日本の登山家であり、ロック・クライミング・クラブの創設者
1929年日本初の岩登りの理論書である『岩登り術』を刊行するとともに
8月には案内人の松井憲三とともに、北穂高岳滝谷の初登攀に成功


AM11:30 槍平小屋に到着 今晩はここに宿泊 槍平小屋からは南岳に登る南岳新道と
穂高や槍への展望のよい奥丸山へのふたつのルートが分岐しています
AM11:30 槍平小屋に到着 
小屋到着後はのんびり周辺を散策したりと、ぜいたくな午後の時間をすごしました。

【第2日】槍平小屋―飛騨沢―飛騨乗越―槍岳山荘―槍ヶ岳登頂
AM4:30 槍平小屋での朝 快晴の予感
AM 6:30 右俣谷対岸の笠ヶ岳

槍平小屋を出発。右俣谷の左岸沿いに登っていきます。
そしていよいよ飛騨沢に入ると西鎌尾根の稜線が見えはじめ お花畑が広がる所に出ます。
期待の槍ヶ岳は槍岳山荘周辺の岩稜背後にあって、雄姿はまだ見えません。

AM 8:10 飛騨沢から弓折岳・抜戸岳・笠ヶ岳
飛騨沢、左上の西鎌尾根に延びている道は、途中で中崎尾根から登ってきた道を合わせ千丈沢乗越に出ます。








お花畑がしばらく続き やがて岩道の急登に変わります。長い登りは何回もジグザグを切ります。 
よく踏まれていますが浮石には乗らないよう注意が必要です。
振り返れば笠ヶ岳から抜戸岳、弓折岳へ連なる山並みがいつの間にか同じ高さになり、槍ヶ岳も近づいてきます。










AM 8:20 飛騨乗越に到着 日本で1番高い3020㍍の峠 
そしてやっと登り着いた稜線の鞍部が飛騨乗越。 日本で1番高い3020㍍の峠。
右に登れば大喰岳、さらに主稜線が穂高へ続きます。
槍ヶ岳へは左へ急な登りをたどれば テント場が現れ 槍ヶ岳山荘の脇に出ます。
眼前には槍ヶ岳が大きく威圧するように聳え立っています!

AM 9:30 今晩の宿泊先の槍ヶ岳山荘 
宿泊先の槍ヶ岳山荘で荷物をデポさせてもらい いよいよ槍ヶ岳山頂を目指します。

槍ヶ岳山頂への取り付き

岩場のルートの要所要所には鎖や鉄梯子が固定され それを利用して登れば見た目ほど困難も
なく3180㍍の槍ヶ岳山頂に立てます。

AM 10:00 槍ヶ岳登頂 雲一つない快晴・無風の頂上です
そしてAM 10:00 無事 槍ヶ岳山頂に到着
雲一つない快晴・無風の中 360℃遮るもののない大展望が広がります。

槍ヶ岳山頂から 大喰岳―南岳―北穂高岳―奥穂高岳―前穂高岳―西穂高岳
眼下に槍ヶ岳山荘
山頂からの下降は登路と同じルートをたどり 途中から左の下り専用ルートに入り
ペンキ印通り下って槍の肩に降り立ちます
槍ヶ岳西鎌尾根から薬師岳―三俣蓮華岳―双六岳―鷲羽岳
【第3日】槍ヶ岳―西鎌尾根―樅沢岳―双六小屋―弓折岳鞍部―鏡平山荘

AM 4:40 槍の肩で迎える 荘厳なご来光 感動でした
AM 4:50 曙の霊峰富士と南アルプス
3日目は飛騨側からの槍・穂高展望コースの西鎌尾根をゆき 樅沢岳 双六小屋を経て
鏡平へ下ります

AM 6:00 名残惜しいですが 槍ヶ岳山荘をあとにし 出発
AM 6:20 千丈乗越分岐
槍ヶ岳 西鎌尾根 誰もいない静寂の気持ちのよい早朝の稜線をたどります
AM 8:00 雪渓越しに槍ヶ岳 
AM 9:30 樅沢岳に到着 

樅沢岳から歩いてきた西鎌尾根と槍ヶ岳を振り返る
AM 9:30 樅沢岳に到着

ここからは たどってきた西鎌尾根の全容槍・穂高の大観が広がり 眼前には双六岳 鷲羽岳への山並み そして南側には弓折岳から笠ヶ岳へ延びる稜線も望める好展望台です

眼下に双六小屋を見ながら
AM 10:45 双六小屋に到着
朝の気持ち良い日差しを浴びながら歩く西鎌尾根 雪渓は格別です
最高の稜線歩きを楽しみながら 樅沢岳を経て 双六小屋に到着 ここでご飯と休憩

PM 0:00 双六小屋を出発 本日の宿泊地の鏡平山荘へ向かいます


双六小屋~弓折岳間にあるお花畑 素晴らしい景色が広がります
雪渓越しに見る 槍ヶ岳・穂高岳の全容 天を衝く槍の穂先と文字通りの大キレットが圧巻です
双六小屋から弓折岳への稜線は 終始 槍・穂高の絶景を左手に眺めながら
途中 雪渓やお花畑を楽しめる最高の稜線でした 青と白の緑の見事なコントラストです

PM 2:30 鏡平に到着 鏡平の池越しに見る槍ヶ岳・穂高岳は格別です
PM 2:30 本日の宿泊地の鏡平山荘に到着 
こちらからは信州側から見るのとはまた違った優しい風景が楽しめます
鏡平山荘
【第4日】鏡平小屋―新穂高温泉へ

AM 5:40 鏡平で鏡池越しに見るモルゲンロートの槍ヶ岳
最終日 鏡平から新穂高温泉へ下ります



わさび平小屋で休憩 冷えたスイカとトマトがとっても美味でした
新穂高まではあとわずか 




AM 11:00 出発地の新穂高温泉に無事 帰着

3泊4日 終始快晴の天気にも恵まれ 静かなで雄大な稜線と憧れのピークも踏めた

贅沢な最高の山旅となりました

過去天気図(気象庁)
2012年07月の天気図 [pdf]
2012年08月の天気図 [pdf]

過去ブログ 【「槍・穂高」名峰誕生のミステリー】 読了! 超火山!槍・穂高創生の物語