1月29日 1886年の今日この日
ドイツの技術者カール・ベンツが世界で初めて完成させた原動機付きの三輪車の特許取得。
この自動車の特許 "Fahrzeug mit Gasmotorenbetrieb"(ガスを燃料とする自動車)はDRP-37435 として発効。これは世界で最初の「ガソリンを動力とする車両」に対する特許であり、この日ははじめて乗用車が誕生した記念日とも言われる
カール・ベンツ (Karl Friedrich Benz 、1844年11月25日 - 1929年4月4日)
ドイツのエンジン設計者、自動車技術者である。世界初の実用的なガソリン動力の自動車を発明し、妻のベルタ・ベンツと共に自動車メーカーメルセデス・ベンツの基盤を築いた。
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当時のドイツは、1871年に国土が統一されて以来、急速な近代化の途上。イギリスで18世紀末に始まった産業革命が、ようやくドイツにも波及し、蒸気機関や機械の導入が大きな実を結び始めた頃。このため交通の変革も急で、蒸気機関車に次ぐ新しい乗り物への期待はとても大きなものだった。そんな中で、新しく登場した4サイクルの内燃機関に可能性を見いだした、新進気鋭の技術者の一人がカール・ベンツであった。
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ゴットリープ・ヴィルヘルム・ダイムラー |
ダイムラーはシュツットガルト、ベンツはマンハイムを拠点に自動車の開発を進めたが、特許を手にしたのは三輪自動車“モトールヴァーゲン”を先に世に送り出したベンツ。ダイムラーはその前年にガソリン原動機の特許を取得。ほんの少し遅れて世界初の四輪自動車を完成させたものの、動力をそなえた乗り物という特許はすでにベンツのものになっていた。
ベンツの三輪自動車は水冷単気筒の984ccで最高出力は0.89ps。ダイムラーの四輪自動車は462ccで最高出力は1.1ps。最高速度20km/h前後。世界が初めて手にした自動車は馬車代わりだった。
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ダイムラーもベンツも、この性能にはまったくあきたらず、改良を加えながらモデルチェンジを繰り返し、数年後にはレースが行えるまでに高性能な工業製品へと、自動車をきわめて短い時間で生まれ変わらせていく。
時代のカリスマ二人の技術力と独創性とは、やがて軌を一にして、ついにはダイムラー・ベンツ社の誕生につながっていく。
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Benzのエンブレム Three pointed star 陸・海・空を意味する |
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