トレラン日記 箱根編⑦ 『箱根外輪山トレイル35K』
芦ノ湖畔・箱根園地P~三国山~湖尻峠~金時山~明神ケ岳~明星ケ岳~塔ノ峰~箱根湯本
2016年12月10日(土) 天候 快晴
週末どうしようかと思案。
一昨日の湯河原・幕山トレイルの後の太腿部のはりが残っている感じもあって、レストかなあと思いつつ、天気予報を見ると北から寒波襲来予報、ところが箱根はまたも快晴&無風の絶好コンディション。たまたまの連休の初日でもあり、走らいでか!というわけで、あとはいそいそルート設定。
今日は1日かけて走れるだけ、走ろうと、外輪山1周50K!は難しくとも、行けるところまで行ってみようかと。STARTは、箱根編②の箱根園地Pをチョイス。外輪山ルートでまずは金時山・明神ケ岳を目指し、その後は時間と体力次第か。
【アクセス】
横浜町田IC ―東名高速― 厚木IC ―小田原厚木道路― 箱根口IC ―箱根新道― 芦ノ湖大観IC-箱根園地(海賊船乗り場)P (復路は逆ルート。往路は約80分、復路約100分)
AM3:00 横浜を出発 途中毎度の海老名SAで朝ごはん
AM5:30 START地点の箱根園地P(無料)に到着
無料駐車場は約50台。この時期の箱根・芦ノ湖としてはかなり暖かい朝を迎えました。
6:00 まだ少し暗い中、箱根園地Pを出発。風もない朝で動き始めるとすぐ暖かくなりました。
今日は、長丁場なので、あせらず、ゆったりで。
約50分で外輪山稜線の「海の平」まで登ってくると、真っすぐに気持ちよくのびるトレイルルートの先に、突然大きく朝日に紅く染まる富士山が。しーんとした朝の空気の中、思わず足をとめて、しばし朝のひとときを味わいます。
まさに『冬は夙めて(つとめて)』(清少納言)
早朝の箱根にぴったりです。
清少納言の『枕草子』には、「冬はつとめて」とある。「つとめて」は、「早朝」と言う意味。以前から、早くから、若い時から、朝早くの意味を持つ「夙に(つとに)」と語源を同じくする
芦ノ湖スカイラインレストハウスのベンチが絶好のビューポイント。箱根町から約1時間30分の位置に合って休憩地にもぴったり。
三国山 (箱根山外輪山):(相模国・駿河国・(伊豆国))の三国にまたがるため。1102m 。神奈川県足柄下郡箱根町と静岡県裾野市の境界にある山。読みは「みくにやま」。
結構いいペースできたせいか長尾峠のあたりで若干、ハンガー・ノックの徴候。
ショッツでエネルギー補給。とりあえず大丈夫そうですが、まだまだ序盤。
9:50 ようやく丸岳に到着 で、エネルギー枯渇。ここで本格的にエネルギー補給します。
このあたりからは1日ぼーっと眺めていたい景色が広がっています。
11:05 丸岳から乙女峠を経て金時山山頂に到着
快晴の土曜日のお昼時のため 山頂は大賑わい。
金太郎茶屋さんも大忙しなよう。時間の関係でアクエリアスだけ調達。きさくなおばさん、おじさんの雰囲気のよいお店です。おせんべいと飴ちゃんいただきました。ほどよく疲れた身体に美味しい♪
11:20 大賑わいの金時山山頂をあとにして、明神ケ岳へ向かいます。
13:00 不足気味のエネルギーと疲弊した足で上がらないペースのまま、なんとか明神ケ岳に到着。この日は、明神ケ岳の山頂も大混雑。この時間、雲と風も強くなってきました。この時期、一旦、日が陰って、風が強く吹くと1200m近くある標高で、あっという間に体感温度は氷点下。そそくさと山頂をあとにして標高を下げます。
このあたりになると距離も20kmを越え、繰り返してきたアップダウンで脚にかなり疲労が。
ハンガーノック気味になったせいもあるかと思います。
あとは筋肉疲労。
「乳酸と筋肉疲労との関わり」
カエルの筋肉を使った研究に基づき 1929年に Hill らが提唱して以来、乳酸は筋肉疲労の原因物質として考えられてきた。これは、乳酸の蓄積によるアシドーシスにより収縮タンパクの機能が阻害されたためと理解された。しかし後の研究において、アシドーシスを筋肉疲労の原因とする説に対して反証が報告されてきた。そして2001年に Nielsen らによって、細胞外に蓄積したカリウムイオン K+ が筋肉疲労の鍵物質であることが報告された。Nielsen らの系では、K+ の添加により弱められた筋標本について乳酸などの酸を添加すると、従来の説とは逆に回復がみられた。2004年の Pedersen らの報告でも、pH が小さいときに塩化物イオンの細胞透過性が落ちることが示され、アシドーシスに筋肉疲労を防ぐ作用があることが示唆された。また、強度の高い運動ではATPやクレアチンリン酸の分解でリン酸が蓄積する。このリン酸はカルシウムと結合しやすく、カルシウムがリン酸と結合してしまうと筋収縮に必須のカルシウムの働きが悪くなる。これが疲労の原因の一つと考えられている。カルシウムは本来筋小胞体に貯められ、筋小胞体から出ることで筋肉は収縮し、筋小胞体に戻れば筋肉は弛緩する。
コリ回路(Cori cycle) 嫌気呼吸の過程において、赤血球や筋肉でグルコースから乳酸を作り、肝臓で乳酸からグルコースに戻すまでの経路のことである。これを発見したカール・コリとゲルティー・コリの夫妻にちなんで命名された。
筋肉が激しい運動の際短い時間に大量のエネルギーを必要とすると、筋肉細胞は嫌気的なグルコース分解を行って大量のアデノシン三リン酸 (ATP) を作り出す。この際に副産物として生成された乳酸が血液の流れに乗って肝臓に運ばれて、乳酸脱水素酵素によってピルビン酸に変換され、その後糖新生によってグルコースが再生される。グルコースは血中に放出されて赤血球や筋肉で再びエネルギーとして使われる。 ATPの数を見てみると、1回あたり嫌気呼吸で2分子のATPが生成し、糖新生で6分子のATPが消費されるため、正味4分子のATPが減少している。このためコリ回路はエネルギー消費系(同化過程)である。
コリ回路の重要性は、嫌気的な条件下で筋肉の乳酸アシドーシスを防ぐところにある。乳酸は化学反応の末端であり、酵素によってピルビン酸に変換される他ない。
体内に蓄積された乳酸は肝臓においてグルコースの再合成に利用され、血液循環によって各組織へ運ばれる。この一連の過程がコリ回路(Cori cycle)または乳酸回路(lactic acid cycle)。酸素供給不足を伴う運動時、この乳酸の代謝除去を乳酸蓄積が上回る限界点があり、血中乳酸濃度が急速に増加を始める時点を乳酸性閾値(または乳酸蓄積閾値, lactic acid threshold, LT)と呼ぶ。有酸素運動のトレーニングでは、LTを酸素供給の指標として利用し、運動強度の設定に利用することがある。
筋疲労には以下のような説もあります。個人的にはこれが最有力。
ある一定のスピードで走り続けたり、ある一定の重さの物を上げ下げする動作を永遠に繰り返すことはできない。
これは、筋肉が疲労して、その出力値を維持できなくなるから。
鍵となるのが、筋活動のエネルギー源であるATP(アデノシン三リン酸)。
※ATPはもともと筋肉の中にわずかしか含まれないために、いろいろなシステムを通じてこれを筋肉の中で再合成しながら筋活動が行われる。ところが、ATPが減ってくると、エネルギー源が枯渇し、筋活動のレベルが低下し、これが、筋疲労の最大の要因になる。
ATPの再合成量が減る原因は、筋活動自体にあり、筋肉が収縮を繰り返すと、その細胞内には、代謝産物として乳酸が蓄積され、乳酸からさらに水素イオンが生まれ、これが、いわゆる疲労物質と呼ばれるもので、ATPの再合成を抑制する方向に働く。
筋疲労のメカニズム
筋収縮が起こるとき、各々の筋細胞の中では筋小胞体という組織からカルシウムイオンが放出され、それが、筋肉内のタンパク質であるミオシンフィラメントのトロポニンという物質に結びつくことでATPが分解されてエネルギーが生まれる。
筋活動によって水素イオン濃度が高まると筋細胞内のphが低下し酸性になり、筋小胞体からカルシウムイオン放出を制限してしまう。あるいは、放出されたカルシウムイオンにトロポニンに結びつくことを制限してしまう。
※水素イオン自体がトロポニンに結びつく。
ATPの備蓄があったとしてもそれを分解してエネルギーを放出する効率が低下し、その結果、ATPの再合成量も減るという悪循環になる。
13:50 明星ケ岳に到着 高度を落としてきたので少し暖かくなってきました。
ここから塔ノ峰へどんどこ進みます。
14:35 一旦、車道に降りて約900m。約20分で塔ノ峰に到着。一気に高度を下げてきました。
あとは塔ノ沢を経て、箱根湯本に下降。距離も30kmを越え、足も疲弊し、ほとんど走れず、ひたすらとことこ、慣性の法則のように自由落下。
15:40 夕暮れ間近の箱根湯本駅に降り立ちGOAL。なんともいえない充実感が。
帰りは箱根登山バスで箱根町(箱根園地P)へ戻ります。夕暮れ間近になって、急に冷え込んできました。バスは、箱根駅伝のルートで、小涌園前を抜け、芦ノ湖へ。約50分で、到着。帰路につきました。
【コースタイム】 トータル 約9時間40分 休憩込み
(カッコ内は標準コースタイム(歩行時間))
箱根園地P(START)―三国山 2:15(2:55)
三国山―湖尻 0:25(0:40)
湖尻―丸岳 1:10(2:10)
丸岳―金時山 1:00(1:35)
金時山―明神ケ岳 1:40(3:05)
明神ケ岳―明星ケ岳 0:50(1:25)
明星ケ岳―塔ノ峰 1:00(1:30)
塔ノ峰―箱根湯本(GOAL) 0:50(1:15)
TOTAL 9:10(14:35)
平面距離 33.6km
沿面距離 34.3km
最高高度 1217m
最低高度 99m
累計高度(+)2325m
累計高度(-)2950m
平均速度 3.4km/h
最高速度 7.8km/h
☆ 箱根外輪山1周50K!はまだまだハードルが高いですが、今回は2/3周35K芦ノ湖から箱根湯本へ下る絶景ルートを設定。距離とともに累計標高差も5,000mを越えるため、かなりハードでした。それだけに、走り終えた後にはなんとも言えない充実感があります。ここちよい疲労感・筋肉痛とともに。
全ルートを通して、ルートの整備が行き届いていて景色と共に心地よいトレイルを堪能できます。いつもながら整備していただいている方々に深謝です。
えう”ぁCUP50K ~第3新東京市トレイル~ で、ぜひ開催してほしいと思います。
『えう”ぁCUP50K(EVANGELION CUP)』 主催:NERV 、協賛:UN 第3新東京市
お正月の箱根駅伝は有名ですが、普段一般人がトレイルできるルートではないので、この箱根外輪山周遊コースはとても貴重だと思います。終始景観を楽しみながら、ルートが進むとともに景観だけでなく植生、ルート周囲の環境がよい具合に移り変わり、気持ちよくルートをたどれます。急なアップダウンや危険個所もほとんどないため、ストレスフリーで、どこにでもエスケープできるため、装備も必要最小限で済みます。今度はぜひ箱根外輪山1周50Kにチャレンジしたいと思いました。
箱根の山の成立
【古期外輪山】
箱根火山が活動を始めたのはおよそ40万年前。最初の活動は富士山のように何度も噴火を繰り返したと考えられている。噴火のたびに大量の溶岩や軽石を噴出し、25万年前に海抜2700mほどの成層火山が形成された。おびたたしい量のマグマを噴出した結果、この火山体内部に巨大な空洞ができた。およそ18年前、この空洞部分に山体中央部分が陥没して大きなカルデラが出来上がった。陥没しなかった斜面部分が、明神ケ岳や明星ケ岳、丸岳、三国山、大観山などの古期外輪山を形成した。ところで、金時山は古期外輪山には含まれていない。これは、古箱根火山体の中腹から飛び出た寄生火山だからである。
【新期外輪山】
古期外輪山が形成されてから5万年くらいは大きな変化はなかったが、およそ13万年前に再び火山活動が活発になる。そして、18年前に形成されたカルデラ内に小さな楯状の火山が出来上がった。さらに今から5万年前には大量の軽石を噴出。相模川にまで達する大火砕流が発生。この時に山体が陥没して、現在の芦ノ湖の倍もあるカルデラ湖が出現したといわれている。この火山活動の際に取り残された楯状火山の斜面が、屏風山や浅間山、鷹巣山などの新期外輪山となった。
【中央火口丘】
4万年ほぼ前に最後の火山活動が展開され、カルデラ内に再び火山が形成された。その溶岩はそれまでのものと比べて粘性が高かったため、神山を除いてドーム型火山を形成した。これが台ヶ岳や小塚山、駒ケ岳、上二子山、下二子山など。この火山活動は3000年前の神山の水蒸気爆発で終焉を迎える。この爆発は神山を崩壊させるほどのものだった。そして、土石流によりカルデラ湖の半分以上が埋め尽くされ、そこに出来たのが仙石原である。現在の芦ノ湖もこの時に形成された。最後に粘性の高い溶岩が突きあがり、神山の隣に冠ケ岳が出来た。その後、大涌谷と早雲山の噴気活動は続いていますが、地下にマグマは残っていないと推測されている。そのため、火山活動は活発にならないといわれている。
箱根最後の噴火によって堰き止められたカルデラ湖の北側が水位を下げて湿原になったのが、現在の仙石原湿原。その一角にある箱根湿性花園には、湿原に咲く植物のほか平地では生育できないコマクサなどの高山植物が多数展示されている。
芦ノ湖畔・箱根園地P~三国山~湖尻峠~金時山~明神ケ岳~明星ケ岳~塔ノ峰~箱根湯本
2016年12月10日(土) 天候 快晴
トレラン日和 at 箱根 2016.12.10 Sat— 伊勢乃杜 (@takayuki_sko) 2016年12月10日
なんか使徒襲来みたいな写真が撮れました(((o(*゚▽゚*)o)))
本日も快晴なりでした🎵#トレラン #箱根 #金時山 #明神が岳 #芦ノ湖 #箱根湯本 #富士山 #EVA#NERF #第3新東京市 pic.twitter.com/R1VkowL4fT
2016年12月10日 6:55 海ノ平から大きな富士山へ向けて |
2016年12月10日 7:25 山伏峠から 神山・駒ケ岳と上二子山と下二子山に抱かれた芦ノ湖 |
一昨日の湯河原・幕山トレイルの後の太腿部のはりが残っている感じもあって、レストかなあと思いつつ、天気予報を見ると北から寒波襲来予報、ところが箱根はまたも快晴&無風の絶好コンディション。たまたまの連休の初日でもあり、走らいでか!というわけで、あとはいそいそルート設定。
今日は1日かけて走れるだけ、走ろうと、外輪山1周50K!は難しくとも、行けるところまで行ってみようかと。STARTは、箱根編②の箱根園地Pをチョイス。外輪山ルートでまずは金時山・明神ケ岳を目指し、その後は時間と体力次第か。
【アクセス】
横浜町田IC ―東名高速― 厚木IC ―小田原厚木道路― 箱根口IC ―箱根新道― 芦ノ湖大観IC-箱根園地(海賊船乗り場)P (復路は逆ルート。往路は約80分、復路約100分)
AM3:00 横浜を出発 途中毎度の海老名SAで朝ごはん
AM5:30 START地点の箱根園地P(無料)に到着
無料駐車場は約50台。この時期の箱根・芦ノ湖としてはかなり暖かい朝を迎えました。
5:56 夜明け前の芦ノ湖と富士山 |
6:00 まだ少し暗い中、箱根園地Pを出発。風もない朝で動き始めるとすぐ暖かくなりました。
今日は、長丁場なので、あせらず、ゆったりで。
6:50 朝日に照らし出される霊峰 |
まさに『冬は夙めて(つとめて)』(清少納言)
早朝の箱根にぴったりです。
清少納言の『枕草子』には、「冬はつとめて」とある。「つとめて」は、「早朝」と言う意味。以前から、早くから、若い時から、朝早くの意味を持つ「夙に(つとに)」と語源を同じくする
「夙」の中の、「夕」はつつしむ意味を持ち、上にある「凡」みたいな部分が跪いて両手で仕事をすると言う意味を持つ。そこから、つつしんで仕事をする意味となった。また、つつしむ意味の「踧蹟」を「夙夕」と書いたことから、夕に対して朝早く、早いの意味でも用いられるようになった。と言うことで、この感じには①つつしむ、つつしんでつとめる、②朝、早朝、③早い、早くから、以前からの意味がある。
南アルプスもしっかりと見えていましたが、雪煙が上がり、風が強く厳冬期の様相 |
7:23 山伏峠手前の芦ノ湖スカイラインレストハウスから。 沼津アルプスがくっきり&伊豆・奥駿河の山々 |
7:25 空のBLUEと朝日で浮かび上がる外輪山稜線と鏡のような湖面がBEAUTIFUL! |
同じく7:25 同じく芦ノ湖越しに見える駒ヶ岳も秀逸です。 |
7:32 すっかりと日も昇りました。快晴! 右の愛鷹山と左の富士山の間に赤石山脈 |
同じく7:32 駿河湾 |
8:15 三国山に到着 |
三国山 (箱根山外輪山):(相模国・駿河国・(伊豆国))の三国にまたがるため。1102m 。神奈川県足柄下郡箱根町と静岡県裾野市の境界にある山。読みは「みくにやま」。
三国山から湖尻峠にかけては、ブナ林の中のダウンヒル。木々の間から芦ノ湖やこれから向かう稜線を眺めながらの快適ランです。
そして8:40 約25分で湖尻峠に到着 |
8:39 湖尻峠から これから向かう長尾峠への稜線 |
8:53 長尾峠への稜線から 湖尻と桃源台 |
8:53 神々しい姿で横たわる 冠ケ岳 神山 駒ヶ岳 |
8:53 走ってきた道 |
ショッツでエネルギー補給。とりあえず大丈夫そうですが、まだまだ序盤。
9:10 これから向かう丸岳 金時山 |
ここまで約4時間。やはり箱根50K(外輪山1周)は日没までには難しそう💦
このあたりからは1日ぼーっと眺めていたい景色が広がっています。
9:50 丸岳山頂から箱根山と仙石高原 芦ノ湖 |
やはり湖尻峠のアップダウンがなかなかにハード |
9:50 奥は大きな山体の明神ケ岳と右に明星ケ岳 |
11:05 |
快晴の土曜日のお昼時のため 山頂は大賑わい。
金太郎茶屋 |
11:35 |
11:20 大賑わいの金時山山頂をあとにして、明神ケ岳へ向かいます。
11:40 矢倉沢峠 雲と風がでてきました |
13:00 明神ケ岳に到着 雲間から降る光の中の神山 神様が降りてきそうな こんな姿から名付けられたのでしょう |
13:07 相模湾が美しい |
ハンガーノック気味になったせいもあるかと思います。
あとは筋肉疲労。
コリ回路(Cori cycle) 「コリ」は「凝り」ではなく、この回路を発見したカール・コリ(Carl Ferdinand Cori)に由来 |
カエルの筋肉を使った研究に基づき 1929年に Hill らが提唱して以来、乳酸は筋肉疲労の原因物質として考えられてきた。これは、乳酸の蓄積によるアシドーシスにより収縮タンパクの機能が阻害されたためと理解された。しかし後の研究において、アシドーシスを筋肉疲労の原因とする説に対して反証が報告されてきた。そして2001年に Nielsen らによって、細胞外に蓄積したカリウムイオン K+ が筋肉疲労の鍵物質であることが報告された。Nielsen らの系では、K+ の添加により弱められた筋標本について乳酸などの酸を添加すると、従来の説とは逆に回復がみられた。2004年の Pedersen らの報告でも、pH が小さいときに塩化物イオンの細胞透過性が落ちることが示され、アシドーシスに筋肉疲労を防ぐ作用があることが示唆された。また、強度の高い運動ではATPやクレアチンリン酸の分解でリン酸が蓄積する。このリン酸はカルシウムと結合しやすく、カルシウムがリン酸と結合してしまうと筋収縮に必須のカルシウムの働きが悪くなる。これが疲労の原因の一つと考えられている。カルシウムは本来筋小胞体に貯められ、筋小胞体から出ることで筋肉は収縮し、筋小胞体に戻れば筋肉は弛緩する。
コリ回路(Cori cycle) 嫌気呼吸の過程において、赤血球や筋肉でグルコースから乳酸を作り、肝臓で乳酸からグルコースに戻すまでの経路のことである。これを発見したカール・コリとゲルティー・コリの夫妻にちなんで命名された。
筋肉が激しい運動の際短い時間に大量のエネルギーを必要とすると、筋肉細胞は嫌気的なグルコース分解を行って大量のアデノシン三リン酸 (ATP) を作り出す。この際に副産物として生成された乳酸が血液の流れに乗って肝臓に運ばれて、乳酸脱水素酵素によってピルビン酸に変換され、その後糖新生によってグルコースが再生される。グルコースは血中に放出されて赤血球や筋肉で再びエネルギーとして使われる。 ATPの数を見てみると、1回あたり嫌気呼吸で2分子のATPが生成し、糖新生で6分子のATPが消費されるため、正味4分子のATPが減少している。このためコリ回路はエネルギー消費系(同化過程)である。
コリ回路の重要性は、嫌気的な条件下で筋肉の乳酸アシドーシスを防ぐところにある。乳酸は化学反応の末端であり、酵素によってピルビン酸に変換される他ない。
体内に蓄積された乳酸は肝臓においてグルコースの再合成に利用され、血液循環によって各組織へ運ばれる。この一連の過程がコリ回路(Cori cycle)または乳酸回路(lactic acid cycle)。酸素供給不足を伴う運動時、この乳酸の代謝除去を乳酸蓄積が上回る限界点があり、血中乳酸濃度が急速に増加を始める時点を乳酸性閾値(または乳酸蓄積閾値, lactic acid threshold, LT)と呼ぶ。有酸素運動のトレーニングでは、LTを酸素供給の指標として利用し、運動強度の設定に利用することがある。
筋疲労には以下のような説もあります。個人的にはこれが最有力。
ある一定のスピードで走り続けたり、ある一定の重さの物を上げ下げする動作を永遠に繰り返すことはできない。
これは、筋肉が疲労して、その出力値を維持できなくなるから。
鍵となるのが、筋活動のエネルギー源であるATP(アデノシン三リン酸)。
※ATPはもともと筋肉の中にわずかしか含まれないために、いろいろなシステムを通じてこれを筋肉の中で再合成しながら筋活動が行われる。ところが、ATPが減ってくると、エネルギー源が枯渇し、筋活動のレベルが低下し、これが、筋疲労の最大の要因になる。
ATPの再合成量が減る原因は、筋活動自体にあり、筋肉が収縮を繰り返すと、その細胞内には、代謝産物として乳酸が蓄積され、乳酸からさらに水素イオンが生まれ、これが、いわゆる疲労物質と呼ばれるもので、ATPの再合成を抑制する方向に働く。
筋疲労のメカニズム
筋収縮が起こるとき、各々の筋細胞の中では筋小胞体という組織からカルシウムイオンが放出され、それが、筋肉内のタンパク質であるミオシンフィラメントのトロポニンという物質に結びつくことでATPが分解されてエネルギーが生まれる。
筋活動によって水素イオン濃度が高まると筋細胞内のphが低下し酸性になり、筋小胞体からカルシウムイオン放出を制限してしまう。あるいは、放出されたカルシウムイオンにトロポニンに結びつくことを制限してしまう。
※水素イオン自体がトロポニンに結びつく。
ATPの備蓄があったとしてもそれを分解してエネルギーを放出する効率が低下し、その結果、ATPの再合成量も減るという悪循環になる。
13:50 明星ケ岳に到着 大文字焼いちど見てみたい |
13:50 明星ケ岳に到着 高度を落としてきたので少し暖かくなってきました。
ここから塔ノ峰へどんどこ進みます。
14:35 |
14:35 |
14:53 塔ノ峰に到着 |
あとは塔ノ沢を経て、箱根湯本に下降。距離も30kmを越え、足も疲弊し、ほとんど走れず、ひたすらとことこ、慣性の法則のように自由落下。
15:40 GOALの箱根湯本駅に到着 |
一度入ってみたかった『えう”ぁ屋』 箱根登山鉄道箱根湯本駅1Fにあります! |
帰りは箱根登山バスで箱根町(箱根園地P)へ戻ります。夕暮れ間近になって、急に冷え込んできました。バスは、箱根駅伝のルートで、小涌園前を抜け、芦ノ湖へ。約50分で、到着。帰路につきました。
【コースタイム】 トータル 約9時間40分 休憩込み
(カッコ内は標準コースタイム(歩行時間))
箱根園地P(START)―三国山 2:15(2:55)
三国山―湖尻 0:25(0:40)
湖尻―丸岳 1:10(2:10)
丸岳―金時山 1:00(1:35)
金時山―明神ケ岳 1:40(3:05)
明神ケ岳―明星ケ岳 0:50(1:25)
明星ケ岳―塔ノ峰 1:00(1:30)
塔ノ峰―箱根湯本(GOAL) 0:50(1:15)
TOTAL 9:10(14:35)
平面距離 33.6km
沿面距離 34.3km
最高高度 1217m
最低高度 99m
累計高度(+)2325m
累計高度(-)2950m
平均速度 3.4km/h
最高速度 7.8km/h
☆ 箱根外輪山1周50K!はまだまだハードルが高いですが、今回は2/3周35K芦ノ湖から箱根湯本へ下る絶景ルートを設定。距離とともに累計標高差も5,000mを越えるため、かなりハードでした。それだけに、走り終えた後にはなんとも言えない充実感があります。ここちよい疲労感・筋肉痛とともに。
全ルートを通して、ルートの整備が行き届いていて景色と共に心地よいトレイルを堪能できます。いつもながら整備していただいている方々に深謝です。
えう”ぁCUP50K ~第3新東京市トレイル~ で、ぜひ開催してほしいと思います。
『えう”ぁCUP50K(EVANGELION CUP)』 主催:NERV 、協賛:UN 第3新東京市
お正月の箱根駅伝は有名ですが、普段一般人がトレイルできるルートではないので、この箱根外輪山周遊コースはとても貴重だと思います。終始景観を楽しみながら、ルートが進むとともに景観だけでなく植生、ルート周囲の環境がよい具合に移り変わり、気持ちよくルートをたどれます。急なアップダウンや危険個所もほとんどないため、ストレスフリーで、どこにでもエスケープできるため、装備も必要最小限で済みます。今度はぜひ箱根外輪山1周50Kにチャレンジしたいと思いました。
箱根の山の成立
【古期外輪山】
箱根火山が活動を始めたのはおよそ40万年前。最初の活動は富士山のように何度も噴火を繰り返したと考えられている。噴火のたびに大量の溶岩や軽石を噴出し、25万年前に海抜2700mほどの成層火山が形成された。おびたたしい量のマグマを噴出した結果、この火山体内部に巨大な空洞ができた。およそ18年前、この空洞部分に山体中央部分が陥没して大きなカルデラが出来上がった。陥没しなかった斜面部分が、明神ケ岳や明星ケ岳、丸岳、三国山、大観山などの古期外輪山を形成した。ところで、金時山は古期外輪山には含まれていない。これは、古箱根火山体の中腹から飛び出た寄生火山だからである。
【新期外輪山】
古期外輪山が形成されてから5万年くらいは大きな変化はなかったが、およそ13万年前に再び火山活動が活発になる。そして、18年前に形成されたカルデラ内に小さな楯状の火山が出来上がった。さらに今から5万年前には大量の軽石を噴出。相模川にまで達する大火砕流が発生。この時に山体が陥没して、現在の芦ノ湖の倍もあるカルデラ湖が出現したといわれている。この火山活動の際に取り残された楯状火山の斜面が、屏風山や浅間山、鷹巣山などの新期外輪山となった。
【中央火口丘】
4万年ほぼ前に最後の火山活動が展開され、カルデラ内に再び火山が形成された。その溶岩はそれまでのものと比べて粘性が高かったため、神山を除いてドーム型火山を形成した。これが台ヶ岳や小塚山、駒ケ岳、上二子山、下二子山など。この火山活動は3000年前の神山の水蒸気爆発で終焉を迎える。この爆発は神山を崩壊させるほどのものだった。そして、土石流によりカルデラ湖の半分以上が埋め尽くされ、そこに出来たのが仙石原である。現在の芦ノ湖もこの時に形成された。最後に粘性の高い溶岩が突きあがり、神山の隣に冠ケ岳が出来た。その後、大涌谷と早雲山の噴気活動は続いていますが、地下にマグマは残っていないと推測されている。そのため、火山活動は活発にならないといわれている。
箱根最後の噴火によって堰き止められたカルデラ湖の北側が水位を下げて湿原になったのが、現在の仙石原湿原。その一角にある箱根湿性花園には、湿原に咲く植物のほか平地では生育できないコマクサなどの高山植物が多数展示されている。
【トレーニングの基本7法則】
1)過負荷の法則(オーバーロードの法則)トレーニングを行うときは、ある一定上の負荷で運動しなければ効果があらわれないという法則です。いつも同じ負荷のトレーニングをしていても人間には適応能力があるため、トレーニングを続けていくうちに体が負荷に適応してしまいトレーニング効果が薄くなってしまいます。
2)漸進性(ぜんしんせい)の法則
トレーニングの質と量は、少しずつ増加させていくようにするという法則です。トレーニングは個人の能力に対して低すぎては効果は上がらないし、高すぎては障害を起こすこともあります。負荷を高くする場合、一度にあげるのではなく少しずつ負荷を高くしていくようにしましょう。急激な負荷の増大はトレーニング効果を減少させたり、ケガの原因となることがあるため注意が必要です。
3)全面性の法則
トレーニングはバランスよく行うという法則です。体力と一言でいっても筋力、持久力、瞬発力、敏捷性、平行性、柔軟性といったようにいろんな要素が考えられます。これからの要素を偏りなくトレーニングしていくことが必要です。
4)反復性の法則
トレーニングは、1回で効果が得られるという即効性のものではありません。効果は適度な間隔で繰り返し反復、継続することによって得られるものです。「継続は力なり」という言葉どおり、少ない頻度でも長期間続けていくことが大事です。
5)個別性の法則
トレーニングの効果を最大限に引き出すためには、個人個人にあったトレーニング内容を考慮する必要があるという法則です。トレーニングはしばしば集団で行われることがありますが、その中でも個人の能力や性別、体力、目的などさまざまな要素を考慮してトレーニングプログラムを提供する必要があります。
6)意識性の法則
トレーニングや練習を行う選手自身が、「なぜトレーニングをするのか」「どの筋肉を使ってトレーニングしているのか」といった目的や目標意識をもって実施することが必要であるという法則です。視覚的に「この筋肉」と見ながらトレーニングを行う、また実際にさわって刺激を与えた上でトレーニングを行うとより効果的であるといわれています。
7)特異性の法則
短距離ランナーの選手が持久走の練習を繰り返し行っていてもその競技のパフォーマンスに結びつかないように、目的によってそのトレーニングの内容は変わります。その競技の種目特異性にあったトレーニングを行う必要があるという法則です。